明治から続く酒蔵

酒蔵さんぽ。今回は熊本県玉名郡和水町西吉地2226-2にあります「花の香酒造」(はなのかしゅぞう)さんを散歩しました。
明治から続く酒蔵は自然豊かな川沿いに位置しており「菊池川流域の酒造り」が「日本遺産構成文化財」に指定されています。

産土(うぶすな)

商品名にもなっている「産土」(うぶすな)は日本の古い言葉で、生まれた土地や土地の神々を意味し、
「ここにしかない最高の酒造り」を目指して「産土」という言葉を大事に、花の香酒造の「哲学」として土地や環境や祈りの精神を大事にされているそうです。
花の香酒造の考える産土については公式のホームページで、とても詳しく説明してくれていますので、是非そちらをご覧ください。
和水町の大地と湧き水

日本酒の約80%を占める水は、これまで紹介してきたどの酒蔵でもこだわっており当然花の香酒造も同じです。
日本の水道水の基準は世界的に見てもかなり厳しいですよね。だからこそ安全に水道水を飲むことができるのですが、
その水道水よりも更に厳しい基準をクリアした水だけを使用しているのが花の香酒造です。代々守り続けてきた井戸水は
「僅かなトロミ」を感じるとの事。先程の「産土」でも説明した土地の神々へ感謝もこめて「水神」に手を合わせ祈りを捧げる神事も欠かさずに続けているそうです。
自然農法の米

日本酒にとっての米は最も重要な素材で、酒の美味しさは土地の自然を損なうことなく、自然の中から導き出なさいとけない。
だからこそ「無農薬」「無施肥」で稲は一本ずつ手で植える「一本手植え」をおこなっているとの事でした。個人的な感想ですが
とにかく日本酒において全てを妥協しない。といった印象を強く受けたのを書きながら思い出しています。
農耕機械ではなく「馬耕」(ばこう)を復活させ、簡単に説明すると、馬に田畑を耕してもらう伝統農法のひとつです。
できるだけ自然に近い形で米を育てることで、自然が力を与えてくれると信じている。機械を使えばすぐに終わってしまう作業を
なるべく自然に負担の少ない方法で手間暇を惜しまずやっていく。なんでも人や時間を削減する方法を考える現代において、
花の香酒造の考え方は尊敬できることが凄く多いと感じました。
花回廊

明治35年から建つ母屋と酒蔵が熊本地震により損傷を受け2019年「花回廊」として改装されており、とてもアーティスティックな蔵でした。
日本酒の展示の仕方であったり、写真ギャラリーがあったりと、ただ酒を買いに行くだけではなく、なんか酒の美術館にきたような感覚で、とても楽しく見学をさせていただきました。

試飲はできません

花の香酒造では試飲できません。散歩した時は新酒の販売を少し前に始めた時期だったらしく、ほぼ商品が残っていない…
とくに新酒は人気で700ミリは詰めて出した当日に完売で1800ミリも残り数個という状況でした。ただ私の保冷庫は700しか入らない…
そして花の香酒造の酒は広島では買うことができないんです。広島には卸していない。とても残念に思っていると、残り1つしかない商品が目に入りました。
産土 山田錦 新酒 生酒

最後の1つを手に取った私は迷うことなく購入。こちらも人気の商品らしく、見つけて振り返った時には既に完売しているというレビューがあるほど
注目の商品だということを帰ってから知りました。日本酒の流行りとかを全く知らないんですよね。酒蔵も下調べとかしないで
飛び込みで行くようにしているんで。開いているか閉まってるか?という情報だけ見て散歩しています。これは、あくまでも自己満というか
行ってみないと分からないワクワク感を大事に散歩したいって思ってるんです。それでも、かなり有名な場所くらいは知ってることもあるんですが。
封を開けた瞬間に「シュー」という大きな音。これだけでガスが多く入っていることが予想できます。グラスに注ぐとプチプチと弾ける泡は、ほぼスパークリング。
華やかでフルーティーな香りと、一口飲んだ瞬間感じる強めの炭酸感。そして爆発的に広がりをみせる山田錦の甘み。
すみません。旨すぎる…爽やかで刺激的ではあるんですが、スッキリとした飲み口で嫌なものなんて一切感じません。ただただ幸せ(笑)
底には「滓」(おり)が残っており、優しく混ぜることで更に山田錦の甘みと奥深さが追加され、また違った味わいを楽しむことができます。
純米大吟醸から産まれた焼酎

こちらも購入した「早苗饗焼酎 花の香SANABURI」
純米大吟醸から産まれた米焼酎です。田植えを無事に終えたことを感謝する「早苗饗祭」という祭りで農家さんに振舞っているという限定焼酎とのことでした。
米の香りが凄くて飲んでみるとしっかり焼酎なんです。当たり前ですよね(笑)でも高価な日本酒と間違えるくらいの吟醸感がありました。
あまり焼酎を飲みなれてないので、私のような方へおすすめの飲み方を紹介させてください。炭酸割りが最高に旨いです。
広がる大吟醸の香りと炭酸の刺激。アルコール感少なくゴクゴクと飲めちゃいます。正直こんな香りの良い焼酎の炭酸割りを飲んだことありません。
最高でした。産土の山田錦と純米大吟醸からうまれた米焼酎。どちらも広島で買えないのが残念すぎる。だからこそ、絶対また行きます。
花の香酒造。ぜひ散歩してみてください。
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